音読で分かること

Books, books, books, books, books, books, and books.はなまるゼミナールの基本方針として、国語の授業では必ず音読させるということがあります。子どもたちに音読してもらうだけで、いろいろなことが分かります。

さて、今日、国語の授業の音読でこんなことがありました。ダイコンの辛味の話の一節ですが、子どもに読ませると、次のように読みました。

「ダイコンは、そのまま、じったりしても、あまからくはありません」

「ダイコンをじったり?」「じったりすると、あまからい?」 本人も含めて、みんなで大笑いしましたが、何のことが分かりますか。

原文はこうです。

「そのまま、じったりししても、あまからくはありません」

赤い字のところを読み飛ばしたために、とても面白い文になってしまったのです。「ダイコンをじったりって、どんなの?」「ダイコンって、あまからいの?」と想像しても楽しいのですが、まさに突っ込みどころ満載です。

音読をすることで、子どもたちがいかに読み違いをおこしているかよく分かります。当然のことですが、これでは、正確に文意を理解することは不可能ですし、テストで得点をすることなどできるはずはありません。

保護者の方々と面談をしていても、「うちの子は、読解力がなくて、、、」といわれる方が少なからずおられます。しかし、本当に読解力がない子どもかどうかは別です。そういう子どもに音読させてみると、「読解力の欠如」ではなく、「きちんと読んでいないこと」が国語の点数が取れない原因であることも多々あります。そして、そういう子どもは、授業で音読を繰り返すうちに、国語の点数が上がっていきます。

是非とも、ご家庭で、お子さまのために毎日5分ほど、子どもの音読を聞いて上げる時間を取ってあげてください。そして、きちんと読めていなくても、ダメ出しするのではなく笑い飛ばせるくらいの広い気持ちで訂正してあげてください。半年、1年とやっているうちに、キレイに読めるようになってきます。そして、書いてある言葉通りに読めることで、文意が正確に理解でき、国語力の向上につながります。

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新指導要領と国語の入試問題~その傾向と対策~

中学校では、新指導要領による授業がこの春から開始されています。さて、新指導要領の国語では何が重要視されているのでしょうか。そのポイントは、次の3点にあると考えます。

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1 言語活動の重要性

これまで「留意事項」としてあった「言語活動」が「必須・重要」となりました。

つまり、課題について調べたり、自分の意見を文章として表したり、自分の活動を文章として表すことが「必須・重要」となったのです。さらに、「物事の良さを多くの人に伝えるための文章を書くこと」も追加されています。

2 「交流」についての指導事項の追加

1で書いている「自分の意見」や「報告」を表すだけでは無く、他の人の感想を聞き合ったり、報告し合ったりすることも指導事項として追加されています。

3 伝統的な言語文化に親しむ

日本語の特徴や良さを理解したり、古文や漢文の指導の充実が上げられています。

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すると、こうした新指導要領の内容が入試に反映するとどうなるのか、具体的に、奈良県と埼玉県の公立高校の入試問題を見ていきたいと思います。

平成24年 奈良県立高校の国語の入試問題

春香さんは、次の□内のように学校新聞の記事を書いた。

(次の「 」内の文章が□内)

「バスケットボール部は、二月二十日に行われた地区大会で、創部以来初の三連覇を達成した。

決勝戦では序盤から着実に得点を重ね、終盤までリードを保って、48対30と危なげなく勝利した。校長先生は、「三連覇はすごい。みんなの努力が実を結んだ」とたたえた。

田中陽一主将(二年一組)は、「結果はもちろん、冬の練習を乗り越えたチームの成長を感じとれたことがうれしい。これに満足することなく、次は、今まで優勝経験のない春の県大会を制したい」と力強く語った。」

そして、記事の内容をもとにねらいの異なる次の二つの見出しを考えた。

A バスケ部、新たな歴史を刻む!

B バスケ部、春にも歴史を刻め!

このA,B二つの見出しからどちらか一つを選んでその記号を書き、あなたの選んだ見出しには、どのようなことを伝えようとするねらいがあるか、記事の内容にふれながら書け。

 

さて、まず「問題」はどこに書いてあり、何を問うているのか、しっかりと読まないと理解できない生徒も多いのではないかと思います。

これは、2つの見出しから1つ選び、そのことによって何を伝えようとするのか、自分の意見を書く問題です。さきの新指導要領の内容からいうと、1の「意見」をしっかりと表すことができるのかを見る問題ということができるでしょう。

さらに、平成24年の埼玉県立高校の入試問題も見ておきます。

 

次の意見A~意見Dは、「日常生活の中で、言葉の使い方はどうあるべきか。」という質問に対する意見です。この四つの意見をもとに、「日常生活の中での言葉の使い方」というテーマで意見文を書くことになりました。

この四つの意見A~意見Dの中からあなたの考えに近いものを一つ選びなさい。また、そう考える理由も含めて、あとの(注意)に従って、あなたの意見を書きなさい。なお、解答用紙(2)の指示された空欄に、選んだ意見の記号を書き入れなさい。

意見A 書き言葉も話し言葉も、正しく整えて使うべきだ。

意見B 書き言葉も話し言葉も、細かいことは気にしなくてもいい。

意見C 話し言葉では細かいことは気にしなくてもいいが、書き言葉は正しく整えて使うべきだ。

意見D 書き言葉では細かいことは気にしなくてもいいが、話し言葉は正しく整えて使うべきだ。

(注意)

(1) 段落や構成に注意して、自分の体験(見たこと聞いたことなども含む)をふまえて書くこと

(2) 文章は、十三行以上、十五行以内で書くこと。

(3) 原稿用紙の正しい使い方に従って、文字、仮名遣いも正確に書くこと。

(4) 題名・氏名は書かないで、一行目から本文を書くこと。

 

先の奈良県立高校入試問題もこの埼玉県立高校の入試問題もそうですが、何を選ぶかで正答を出させる問題ではありません。一般的に国語問題といえば、「次のア~エのなかから適当な選べ」とあったら、答えは1つであり、まったくの勘でやっても1/4の確率で正解します。しかし、こうした形式の入試では、Aを選ぼうがBを選ぼうが、まったく自由で、どちらが正しいということではありません。問題は、選んだ選択肢について、「相手を説得させるだけの理屈と文章能力」が問われているわけです。そして、さらにいうと、国語力のない子どもは、そもそもこの問題文を理解し、解答を導き出すことすらむずかしいのではないかと思われます。

また、埼玉県の問題では、注意(1)として「自分の体験をふまえて」意見を書けとしてあり、日常からいろいろな問題意識を持って、意見形成することが問われています。限られたわずかな時間の中で、問題をサッと読み理解し、「体験をふまえて」自分の意見を書くことなどなかなかすぐにできることではありません。まさに日常生活のあり方が問われているといえます。

こうした入試問題をしっかり解いていくためには普段から「なぜか」ということを自分で表現できる練習が必要です。

たとえば、家族で食事に行き、食べたいものを決めるときでも、「誰かが決めたから、私も」ではなく、「これを食べたい、なぜなら~」と自分の意見を持ち、その理由をつねに考えるようにしていけば、少しでも練習になるのではないかと思います。

私たちは、つい「長いものに巻かれてしまう」ことが多々ありますが、今後、ますます国際化が進んでいくことを考えても、しっかりと自分の意見を展開する練習を子どものうちからしておいた方がよいのかも知れません。

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秋からの新オプション《2》~はなまる読解マラソン~

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これまで、はなまるゼミナールでは、音読・多読にこだわって、子どもたちの国語の指導をおこなってきました。その結果、ありがたいことに、「7月の学校の懇談会で読解力がついたと言われた」といわれる保護者の方が何人もおられました。

読解力は、国語だけの問題ではありません。算数や数学の文章題を解くには読解力が必要ですし、そもそも親の話や先生の話を理解するのも読解力です。つまり、読解力は子どもがこれから生きていく力そのものと言ってもけっして言い過ぎではないと思っております。

しかし、この読解力を付けるためには少々時間がかかるのも事実です。だから、少しづつ、粘り強く、コツコツと読解演習をしてもらうための《読解マラソン》を実施いたします。

特徴として、まず第1に、進級式にしております。基本は10級からスタートしていきます。早ければ、3~4ヶ月で進級できるようになっています。最終の1級では高校1年の現代国語レベルの文章読解になりますので、級を追うごとに読解力がかなりついていくと思っております。

第2に、無学年制で実施いたします。このことにより、生徒のレベルと、スピードに合わせて読解演習を行えます。私は方針として、受験学年でなければ、スピードはさほど重要でないと考えております。ゆっくりしか分が読めない生徒はゆっくり読んでもらって進めていけば良いし、読むのが早い生徒はどんどん読み進めば良いのではないかと考えます。

第3に、ひたすら多読します。たくさんの文章を読み、問題を解くことで、国語力を確実に付けていきます。さらに、さまざまな分野の文章を読むことで、子どもたちの経験値を高めます。本を読むことのすばらしさは、筆者の意見を自分に取り入れて、まるで自分がした“経験”のようになることであると思っています。そういう意味で、この読解マラソンを通じて、子どもの精神的成長を促していきたいと考えます。

第4に、さまざまな分野の文章を読むだけでなく、問題を通じて、漢字や熟語、ことわざや慣用句、文法事項などが自然と覚えていけるようにしています。だから、いやいや漢字を覚えるとかことわざが全く分からない、文法が解けないということをなくしていけます。

はなまる読解マラソン、自信を持ってお薦めします!

はなまるゼミナールの力を付けるオプション授業


国語力を付ける

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この春から、大阪府立大学に通っている教え子がいます。彼は、私が以前勤めていた塾を辞めるというので、食事会を開いてくれたメンバーの1人なのですが、彼が中学生の頃をとても良く覚えています。

中学1年生の頃から塾に通い始めてくれた、勉強も良くできる子でした。塾内テストをしても、常に上位にいるような子どもだったのです。だから、よく覚えているわけではありません。

その彼が、中学3年になり、いよいよ受験だということで猛勉強しはじめ、メキメキと力がついてきて、塾内テストの偏差値もつねに70近くまで上がってきたのですが、国語だけがどういうことが他教科に比べ10ポイントほど低いんです。彼は、読書も良くする子どもで母親もとても心配しておりました。

夏期講習会が終わり、最終日に模試をおこなったのですが、やはり国語だけがとても低いので、母親と本人と相談した上で、受験生用の国語の問題集を1冊渡し、仕上げてもらったところ、数ヶ月後の11月の模試ではあれほど伸び悩んでいた国語の偏差値が70近くまで上がったのです。

こういうことはとてもよくあることです。いったいどういうことでしょうか。

国語の成績を上げるためによく「本を読みなさい」といわれることがあります。もちろん、読書はとても大切なのですが、私の経験上、読書をして国語の成績が上がるなどということはほとんどありません。なぜかというと、ちゃんと理由があります。

まず、本を読むのが好きな子どもでも国語の成績が悪いということがままあるのですが、国語の問題を解くためには、

筆者の意見や考えと自分の思いや気持ちを分けることがとても大切

なのです。読書が好きなのに国語の成績が悪いという子どものほとんどが、こうした「主観と客観」の区別ができず、問題を正しく解くことができません。こうした力が、読解力なのです。

したがって、国語教育をおこなっていく上で、私は「主観と客観」を区別するということがとても大切と思っております。そして、「主観と客観」が区別できてくると、親や教師との会話、他人とのコミュニケーションがとてもうまくいくようになります。なぜなら、自分の気持ちと、相手の気持ちや考えを分けることができるようになるからです。

国語力を付ける第2の課題として、良問をたくさん解くことです。これは、先に書いた「主観と客観」を分ける訓練であるというだけでなく、国語力自体を伸ばすという作用があります。

というのは、日本に生まれ、育っていれば、特に習わなくても、一定程度読めたり書けたりしていきます。これは、英語などの他言語を学ぶこととは違います。母国語でなければ、じっくり学習する必要がありますが、母国語であればじっくり学習しなくても一定程度は読めるわけですから、じっくり学習する必要性はあまりありません。むしろ、一定程度理解できるのであれば、たくさんの文章を読み、国語力を鍛えていくことが早道なのです。

さらに、良問を解くというのは、次のような意味もあります。先に書いたように母国語の場合、特に学習しなくても一定程度読めたり書けたりするわけですから、子どもの国語能力に合った文章を読んでいても何の負荷にもなりません。スルッーと読めてしまえば、国語力を鍛えることにはならないのです。しかし、優れた問題にある文章は読んでいていろいろと勉強になるようになっています。つまり良問は解けば解くほど、読解力を付けるだけでなく、様々な知識もついていくのです。

はなまるゼミナールでは、秋から、子どもの国語力に応じたテキストを用いた良問の多読演習をオプションとして、おこなう予定です。無学年で進級式で演習をおこなうことで、比較的短時間に国語力・読解力を上げられると自負しております。

現在、調整中ですので、決まり次第、このブログ上でご報告させていただきます。