安心の授業料

Wintergreen Park in Canajoharie, NY
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安心の授業料を提案させてもらっています。
安いか高いかではありません。お役に立てなければ、無駄な投資になりますし、喜んでいただければ、子どもも私もとても幸せになれます。
はなゼミの「安心の授業料」は、1週間の授業体験で、カリキュラムや解説・内容、家庭学習の指示などすべて体感していただき、提示しております月謝・教材費に納得して入塾を考えてもらえるということです。
年に1度の教材購入と,月々の月謝で完全指導いたします。大量に教材を購入してもらうことや追加の費用(講習会は除く)などありません。
また、申し込みを決めた後に提示されることがよくある「施設使用料」「冷暖房費」(※)などを別途いただくこともございません。すべてオールインワンの授業料です。だから、安心の授業なのです。

※いろいろな塾のチラシをみていて、もっとも気になるのが、授業料以外にかかる「費用」です。その建物の中にある塾に通うのになぜ月謝以外に「施設使用料」なるものがいるのでしょうか? そんなものは月謝に含むべきだと考えます。また、冷暖房費などの「費用」も月謝以外に追加しないといけない理由が分かりません。当然にも月謝に含むべき費用~これらは分けることはできませんよね、施設使用料を払わないから青空授業であるとか夏は蒸し暑く冬は凍える授業なんてあり得ません~こうした費用を分けてまで、月謝を安く見せかけるようなことは絶対止めるべきであると私は思っています。


はなゼミの学力テスト

はなまるゼミナールでは、子どもたちの学力を客観的に判定するための学力テストを定期的に実施いたします。
はなゼミ学力テストの特徴は、以下のようになります。

①  全国レベルのテストで、偏差値に信頼性があります。
◆定期的に受験していただくことで、学力の推移が分かります。

②  テスト終了後、解答と類似問題集を配布します。別日にて、勉強会を行い、まちがえたところをきちんと確認します。これで、弱点や苦手分野を克服・強化します。
◆やりなおし勉強会を実施します。結果がでた、良かった、悪かったでは、何の進歩もありません。
◆類似問題集で、さらに力を付けてもらいます。

③  採点を自塾で行い、生徒の答案の書き方や弱点をより細かく分析し、対策を打ちます。
◆入試において、答案の書き方も大切な要素です。自分が良いと思っていても、採点官が認めなければ点数にはなりません。また、どのように間違えたのか、逆に正解しているところもしっかりと分析します。

④  自塾採点なので、質の高いテストをリーズナブルに提供できます。
◆学費だけでなく、家計を大切にしたいというのは、はなゼミ設立の1つのテーマです。

⑤  テストの結果が出た後、保護者面談を行います。
◆偏差値とその推移を見るだけでなく、答案分析の結果などを織り交ぜながら、今後の学習方針を提案させていただきます。

◎学力テストは、6月、8月、11月、1月を予定しております。
◎受験料:小学生(算数・国語2科)1400円 中学1・2年生(英語・数学・国語3科)1800円
中学3年生(5教科)2200円

また、ご兄弟姉妹(小4~6年)で、受験をご希望の場合のお申し込みもお受けいたします。その際、ご希望に応じて評価や勉強方法などのご相談を申し受けます。


『生命を見つめて 手塚治虫』石子順

とりわけ小学生には、読解能力、表現能力を高めてもらうために、たくさんの文章を読んでもらっています。多いときには、1回の授業(55分)で3~4作品くらいの物語や説明文を読んでもらいます。短時間の内に、これだけ、読ませる塾はちょっと珍しいのではないかと思っております。
さて、その中で、興味深い文章がありました。

子どもは、大人からのしんけんなメッセージには、必ず耳をかたむけてくれる感性をちゃんと持っています。しかも、それが夢をかきたてるおもしろいものであれば、どんなに目をかがやかせてくれることでしょう。『平和の探求 手塚治虫の原点』「生命を見つめて——手塚治虫」石子順

私は、あまりマンガは読まない方ですが、数少ない好きな漫画家の1人が手塚治虫です。中学生の頃は、ライフワークといわれた『火の鳥』に夢中になりましたし、『ブラックジャック』の顔がなぜつぎはぎなのか、ピノコって何なのか知ったときには、子どもながらにいろいろ考えました。幼い頃から理科が好きだった私は、『メルモちゃん』も大好きでした。いろいろ手塚作品に親しんで成長してきたにもかかわらず、手塚治虫の評論は読んだことがなかったんですね。こんなことを言っているなんて、とても驚き感動しました。
私は、若い頃から塾講師をやってきていますが、子どもたちにはいろいろな事がらを語ります。私が授業中に話す内容が教室の外に聞こえ、それを聞いたスタッフが「先生って、そんなことも授業で話すのですね」といわれるくらい、いろんなことを子どもたちに話します。
結構、内容的にはむずかしい話しも、半分くらいしか分からなくても良いとおもい、話すことも多いのですが、しかし、子どもたちは、実に真剣に聞いてくれます。その子どもたちの目を見ていると、彼らの強さを感じ、感動することすらあります。
まさに、先に引用した内容は、私が授業中にいろんな話しをして感じることそのままなんです。
子どもは、まさに手塚治虫が言うところの「大人のしんけんなメッセージには必ず耳をかたむけてくる感性」を持っています。これは、子どもの学力レベルや精神レベルという問題でとは異なり、やはり「感性」という言葉がぴったりなものです。
きっと、自分が“生きていく”上で必要なものは取り入れようとする“子どもの本能”のようなものかもしれません。だからこそ、大人がその子にたいして“しんけんに”語りかけたことがらは、必ず耳をかたむけるのでしょう。
これからも、もっともっと子どもたちの「夢をかきたてるおもしろい」ことを、子どもたちに語りかけていきたいと思います。

 


はなゼミ入退室メール

退室メールの例。子どもの退室時間だけでなく、いろいろな情報がつまっています。まさに安心メールなのです!

はなゼミでは、入退室カードを全生徒に持ってもらっています。

そして、入室時と退室時にカードをリーダーに通してもらいます。このことで、保護者の方4カ所に生徒の入退室情報をメールで送るようにしております。

入退室メールの利点としましては、

①子どもの入退室時間が正確に分かる。寄り道・道草の有無が分かりますね。

②はなまるポイントのたまり具合が分かる。入室ごとに1ポイントプラスしますが、そのほか、テストの点数などに応じて加算します。ポイントは、何かわくわくするものと交換できるように考えております。

③2週間以内の予定を配信。子どもも、親御さんもお忙しいと思います。お手紙だけでなく、メールでも予定を配信することで「忘れてた!」をなくします。


きちんと覚えていくということ

Lovely Chaos @ New York City
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通わせてくださっている親御さんから、

「今まで、ほとんど勉強しなかったのに、帰ってきてすぐ宿題をやるようになりました」

「宿題をしなさいといわなくても、食事を終えたら、自ら進んで宿題をやっています」

とありがたいお言葉をちょうだいしています。小学生、中学生ともにです。

私は、記憶力の良い方ではありません。きっと頭の良い方でもないと思います。だから、「すぐに忘れてしまうねん」という子どもの気持ちはよく分かるつもりでいます。そもそも、人間の記憶、とりわけあまり興味のないことに関しては、24時間~48時間もすれば、忘れてしまうのではないでしょうか。エビングハウスの忘却曲線によると、自分にとって無意味な内容については

20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。
1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。
1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。
1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。
1ヶ月後には、79%を忘却し、21%を覚えていた。

と、24時間後には3/4忘れてしまっているのです。
これは、とてももったいないことです。せっかく、大切な時間を使って、塾に来て勉強しているのに、一晩ねたら、もう忘れてしまうなんて。
だから、子どもたちには、かならずいうのです。
忘れちゃったらもったいないから、今日中に宿題をやっておこう!
そして、ほとんどの子どもたちは、ちゃんと実践してくれているのです。
はなゼミでは、英語も数学も週に2回ありますから、その日のうちに宿題をやっていれば、次の授業(3日後)では確実に覚えているんですね。定着の具合が全く違います。“ああ、この子は、忘れないうちに宿題をやっているな”とすぐに分かるのです。
もちろん、それでも2週間、3週間と日が経つにつれて、記憶も薄くなってくるのですが、また復習すればすぐに記憶はよみがえってきます。こうした繰り返しが、子どもたちにとっては、学習が習慣になっていくおおきな練習ではないかと思っています。


子どもを見つめるプロフェッショナルでありたい

知的障害で高等支援学校に通う16歳の長女が「厳しいしつけ」という名の下に、虐待死させられるという痛ましいニュースがありました。
『毎日新聞』(11年5月25日)の夕刊を読むと、いくつか胸が締め付けられる内容がありました。
1つは、彼女が書いた小学校の卒業文集の作文です。引用します。

修学旅行

修学旅行で行った「清水寺」には、三つの滝があります。その滝の名前は、音羽の滝といい、滝の水を飲むと、願い事がかなうそうです。でも、一人一ぱい、恋・勉強・長生きのどれか一つしかいけません。でも、私は、音羽の滝の水を飲むことは、できませんでした。とてもざんねんだと思います。本当は、私は、音羽の滝の水をとても飲みたかったけど、時間がなくパスされました。遠くからみても、なめらかな音羽の滝の水が上から下にざぁーと流れていました。ずっと楽しみにしていたので、本当にざんねんでしかたありません。いつか自分でいって飲んでやりたいなと思っています。奈良公園には、しかもいっぱいいました。
とてもきもちよかったです。しかのえさは一枚ずつあげようかなと思っていてぜんぶとられてしまいました。とてもいやでした。あんまりあげたくありませんでした。しかのメスとオスは始(ママ)めてみました。あえてうれ~~しかったです。本当にうれしかったです。楽しい一日でした。

清水寺の音羽の滝の水をのんで、きっとかなえたい願い事があったのでしょう。一人一ぱいでしかも一つの願いしかかなえられないと悔しそうに書いていますから、恋も勉強も長生きもかなえたかったのかもしれません。しかし、残念ながら、バスの時間が間に合わずに飲むことができない。とても残念だったことでしょう。

2つに、同級生の言葉です。
小学校の卒業式で一人一言を話す「卒業生のことば」の練習の時、彼女は、自分の順番が来ると黙り込んでしまって、声が出せなかったそうです。何度練習しても同じ。そして、先生から厳しく怒られたそうなのです。同級生は、『「あの時もかわいそうだったが、こんな最期を迎えるなんて」と唇をかんだ』というのです。

同級生が、4年も前のことをいまだによく覚えており、しかも「かわいそうだった」という感情がそのまま残っているということは、きっとその場にいた子どもたちには、先生の怒りよりも怒られている友だちに同情してしまうほどだったのでしょう。先生は、なぜそんなに厳しく叱ったのでしょうか。緊張して声が出せない子どもを叱ったところで、声が出るようになるどころか、ますます萎縮してしまい、出なくなるのではないかと思います。逆になぜ、子どもの心を和らげてあげられなかったのか。私には、それがとても残念でならないのです。

以前に書いた「LDの子どもの家庭教師」にも通じるのですが、教育は、一筋縄ではいかないものです。工場でロボットが品質の高い同一の製品を生産するのとは、訳が違います。ともすると、忘れがちになってしまうのですが、教師にとっては、教室にいる子どもは、複数形の子どもたちなのですが、しかし、その子どもは、家庭においては、唯一無二の子どもなんですね。教師は、そのことを決して忘れてはならないと思います。

一クラスに20人いても、30人いても、教師は1人ひとりの生徒に全力を尽くすべきなのです。こう書くと、「いや、クラスに30人もいたら、1人ひとりなんてみてられない!」というおしかりがあるかもしれません。しかし、実際にやろうとすれば、さほど無理なことではありません。なぜなら、クラスに30人の子どもがいて、30人とも教師が全精力を注ぎ込まないといけないということはあり得ないからです。

とりわけても、この子のように障害があるのであれば、その子にとってどうすれば思い出に残るいい卒業式になるかを全力で考え、悩み、工夫するべきなのです。そして、こうした子どものために、一生懸命になっている先生をみて、他の29人の生徒は育つと思うのです。

さらに、この母親は、父親と離婚してから虐待しだしたと新聞記事にありました。それまで、父親が障害のある娘に対して厳しくしつけるべきであると母親と対立していたようです。私は、学校の先生も含め、もっともっと殺されてしまった彼女のことを考えてあげる人が多ければ、母親の心労や悩みも軽く、虐待に走ることもなかったのではないかと思っています。ニュースでも、知人の話として殺されてしまった彼女はお母さん子だったというようなことが述べられています。

人は、社会の中で生き、生活しています。当たり前のことですが、自分1人だけ、無人島に取り残されてしまったら、1ヶ月も生き延びることはできないのではないでしょうか。野菜を作る人、家畜を育てる人、服を作る人、靴を作る人、市場で取引する人、トラックで運ぶ人、本当にたくさんの人がいるからこそ、私たちの暮らしが成り立ちます

子どもの教育も、けっして親御さんだけの問題ではありません。人間が社会性をもった生き物である以上、子どもは家族や親戚、近所の人、学校の先生など、本当にたくさんの人の中で、たくましく育っていくものであると信じております。

この事件と、事件をめぐる記事を読む中で、あらためて子どもを見つめるプロフェッショナリズムを忘れず、家庭・学校・地域に次ぐ教育の場を提供できればと思うしだいです。


生駒中学校~中間テスト直前!

Taking a Test.
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26日から、生駒中学校で、中間考査が始まります。
直前の土曜と日曜日にテスト対策の勉強会、さらには25日と26日には直前の勉強会を行い、万全の対策をとっております。数学、理科、社会に関しては、複数の生徒からノートをコピーさせてもらい、それを元に各教科の予想問題を数種類作成しました。今のところ、80%以上は、理解してくれているのではないかと思っております。
しかし、もっとも大切なことは、子どもたちの努力につきます。テストで良い点を取ることは、当然ながら、じゃあ点数さえ良ければいいかというと、そうではないと思うのです。今、何のために彼らは勉強しているのか。それはひとえに彼らの輝く未来のためです。点数だけ良ければ、立派な人間になって、社会で活躍できるわけではありません。そうではなく、テスト勉強をどう工夫し、しんどいところを辛抱してがんばったり、まちがえたところを自分なりに反省してやりなおしたりする、その1つひとつの過程こそが、子どもたちが一歩づつ大人になっていく、訓練であると考えます。
テスト対策の学習を通じて、人間を鍛え、そしてテストの点数を上げる~これがはなゼミの方針の1つです。


小学生の英語について

Beloved Thank You Notes
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小学生の授業については、算数と国語の2科の受講が原則となっております。
その上で、英語を受講希望の方は、POL(オーダーレッスン)の枠をご利用いただくことになります。これは、保護者の方や生徒と相談した上で、1人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、学習するシステムです。
ぜひ、ご検討ください。


LDの子どもの家庭教師(3)

私はかなり焦っていました。というのは、親御さんの意向としては、将来的に彼が生活できるように、資格が取れる大学に入れたいというのです。具体的には、医薬関係の大学です。しかし、医薬関係の大学に入るという以前に、英文が読めなければ、どうしようもありません。しかも、来年は3年生、受験生になるのですから、2年のうちになんとか形になるようにしないといけないのです。
この高2の夏に、ひとつの実験をしようと決意しました。時間がたっぷり使えるのは、夏休みしかありません。しかも、高2の夏というのは、最後のチャンスです。何かというと、これまでは、高校で使用している教科書も当然取り入れて、授業していたのですが、それを辞めて、私が彼のために用意した教材だけを使おうと思ったのです。しかも、英語レベル的には、高校レベルをはるかに下回るものです。これは、ひとつの挑戦でした。
それは、彼に英文をただひたすら前から読ませるという方法でした。たとえば、
I know why he doesn’t want to come here.
という英文があったとします。英語の文型のイメージわかないと、「私は、彼がここに来たくない理由を知っている」という訳にはなかなかなりません。主語になり得る単語(“I”や“he”)が2つあり、述語動詞になり得る単語(“know”や“want”)も2つもあるのです。よくやる返り読みでは、日本語訳になりません。そこで、横に並んでいる単語を1つづつ縦に並べました。そして、1語づつ訳させたのです。
I
know
why
he

という感じです。最初の“I”は、主語であるので、“私は”、次の“know”は“知っている”、だから、つなげると、“私は知っている”。という感じで、一切後ろから返ることなく、ただひたすら前から訳していき、最終的に日本語として訳していく練習を1ヶ月にわたってしました。
はじめは、やはりつい後ろから返ってきて、主語と述語の関係が壊れるのですが、なれてくると、かなり読めてくるんですね。夏休みが終わる頃には、単語さえ分かれば、かなり英文が読めるようになっていました。そして、彼に、その時点で彼の家庭教師をやって2年経っていましたが、
「どう? 英語が分かるようになった?」

と聞くと、彼は恥ずかしそうに

「分かるようになった」

と答えてくれたのです。とてもうれしかったです。
メインは、英語と数学だけを教えていましたが、定期テスト前には、ほぼ5教科教えていました。いちいちこんな感じでしたから、私の授業準備は、膨大なものになっていましたが、先にも書いたように、たいへんいい経験になりました。
最後に、彼は、地方の薬学部に合格しました。その後も、夏休みなどで奈良に帰ってきたときには、教養の数学などを教えたり、大学での授業の聞き方、生活の仕方などをアドバイスしたりしました。そして、地方で一人暮らしをするようになり、休みの日に帰ってきたときに、中学や高校生の時の自分を振り返り、
「今、大学の勉強を自分1人でやっていることを考えると、高校生の時はもっと勉強できたと思う」
と言ったことには大きな感動を覚えました。
幼少の頃、医者からは、大きくなってもまともに会話することもできないと言われていたという彼が、大学の勉強を同級生よりも数倍の時間をかけこなし、その自分を見て、高校生の時の自分を振り返るなんて、どれだけの精神的な成長を遂げたことか。私は、涙が出るほど、うれしかった記憶があります。ひょっとすると、泣いていたかもしれません。

よく、やればできると言います。
しかし、本当にやればできるのです。
ただ、彼が恵まれていたのは、どうしても息子に自立してほしいと願い、苦労して苦労して学習環境を与えてきた母親の存在であると思います。
あきらめずに、そばで励ましてくれる家族がいれば、願いは叶うのです。

 


LDの子どもの家庭教師(2)

そんな彼でしたが、奈良の私立高校に専願で受験し、合格することができました。本当によく努力してくれたと思います。
私は、高校進学までの約束だったのですが、親御さんにも彼にも気に入ってもらえたようで、大学受験まで面倒を見てほしいと頼まれました。これは、私にとって、かなりのプレッシャーであり、半分断りたかったのですが、しかし彼の精神的な成長という意味では、中学3年生の彼よりも高校生の彼の方がぐっと成長してくれるのではないか、そんな彼を見てみたいという気持ちも半分ありました。ずいぶん悩んだ上で、引き受けることにしました。

高校3年間の学習は、本当に大変でした。もちろん、今から考えると、私の塾講師人生の中で、多くのことを彼から学びました。しかし、当時はそんなきれいごとではすまなかったのです。
一番の障害は、彼に合う教材がないと言うことです。とくに英語教材に苦労しました。
一応、高校に合格したといえども、彼の学力は、恐ろしく低いものでした。漢字は読めない、かけない、英単語は読めない、かけない、そんな彼がいきない高校の英語の教科書など、読めるはずはないのです。高校2年生になっても、右と左が分からないから、靴を左右間違えて履く、そんな感じでした。しかし、そういう彼でも、英文を読んでいかないと、試験ができない、単位が取れない、卒業できない。いや、3年後に大学進学を果たさないといけないのです。
しかし、彼の学力レベルに英語教材は、幼児用のしか存在しないのです。私は、彼のプライドを壊さずに、そして彼の精神的な成長を促しながら、学力をつけさせるには、レベル的には幼児用だけれど、大人が使える教材が必要だったのです。探しました。いろいろな本屋に行き、足が棒のようになるくらい、探し歩きましたが、見つかりませんでした。
なければ、これは作らないといけないんですね。私が、「これなら彼に気に入ってもらえる」というものを作らないといけないんです。結果的に言うと、ネットでTIME for KIDSというアメリカの子ども向けのサイトがとても良かったのです。TIMEという雑誌は、みなさんもご存じだと思います。アメリカのニュース誌です。彼の教材作りでいろいろと調べる中で、そのTIMEの子ども版があることをはじめて知ったのです。
TIME for KIDSがとても良いなと思ったのは、アメリカの小学生向けの雑誌であるにもかかわらず、内容がとても良いのです。当時、国際宇宙ステーション計画が始まったばかりだったので、そういう記事が平易な英語で書かれていたり、アメリカ大統領選についての記事があったりと、英語が簡単で、しかし、内容は高校生が読んでもとてもおもしろく、そして彼の精神的な成長を促進できる内容なんです。
さて、いい英語教材は見つかったのですが、次は、これをどのように読ませるかでかなり苦労しました。とりあえず、英語の単語はかろうじて調べられるようになっても、単語が7つ8つをつながったら日本語訳にならないのです。しかし、これは、私も共感できました。関係代名詞なんかでつながった一文は、どこが主語で述語がさっぱり分からない経験が私にもあったからです。そして、これを克服するには、彼が高校2年の夏までかかりました。

《その3へ》